「緊張を楽しむしかない」先輩たちからのアドバイス

 緊張しやすく人見知りである彼が、俳優という仕事に飛び込んだ理由は「いちばん最初にやらせてもらった仕事が舞台で、すごく嫌な気持ちもいっぱいあったんですけど、やっぱりすごく面白かったんです」。デビューであるその舞台『エブリ リトル シング '09』 (2009年)は、彼が13歳のころのこと。

「小中学校で人前に立って拍手をもらったりすることってあんまり経験する機会がないじゃないですか。稽古の期間がたっぷりあって、一致団結をして、演技をして、舞台に立ち、そして拍手がもらえる。その達成感みたいなものをすごく楽しいと感じたことを覚えています」

 その初舞台から16年経った今でも少し緊張した面持ちでインタビューを受ける高杉真宙さんが、その当時はどうやって緊張を紛らわせていたのだろうか?

「実際は緊張したまま舞台に出ていたと思います。今も緊張は常にありますが、当時は緊張することでもっと悩んでいた記憶もあり、先輩たちに質問したりしていましたね。“緊張を楽しむしかない”など、緊張と共存する術みたいなアドバイスをいただきました」