「タカラヅカの革命児」と呼ばれるほど様々な新風を吹き込んだ、宝塚の元トップスター・真矢ミキ。退団後は舞台から映像の世界へと活動の場を移し、映画『踊る大捜査線 THE MOVIE2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』の警視監役で大ヒット。映像界でも人気俳優となった。俳優だけでなく朝の情報番組の司会や東京五輪開会式の舞台など、新しいことにチャレンジし続けてきた彼女の「THE CHANGE」とは――。【第3回/全4回】

真矢ミキ 撮影/三浦龍司、ヘアメイク:小澤久美子、スタイリスト:佐々木敦子

 演じる役のセリフだけでなく、素の自分が生み出す「言葉」も大切にしているという真矢ミキさん。取材中も丁寧に、時間をかけて言葉を紡いでいたのが印象的だ。

「言葉は、自分の思いをより鮮明に、詳細に人に届けるためのアイテムだと思います。本を読むなり学ぶことで、自分に合った言葉をもっと増やしたいと常に思っています。それに、一度出た言葉は、絶対に消えない。そのことは朝の生放送の仕事でも、学ばせてもらいました」

 真矢さんは2015年から2019年にかけての約4年半、朝の情報番組『ビビット』(TBS系)で司会を務めた。俳優の仕事とはまた違う番組のMCという仕事を、最初は受けるか迷ったという。

「役者業をもっと頑張りたいという気持ちがあって、オファーをいただいたことが嬉しい反面、迷いました。でも、結果的にやってみて、とてもよかったんです。物を調べることが癖になりましたし、そのときに勉強したことが今に繋がっています」