世界的スターと共演を重ねてきたトップダンサーで、近年は人気グループ・INIやME:Iを輩出した『PRODUCE 101 JAPAN 』シリーズなどの公開オーディション番組で、ダンストレーナーとして若きスターの卵たちを導く仲宗根梨乃。19歳で渡米して以来、ロスアンゼルスを拠点に、K-POPグループの振り付けやライブの演出、俳優など、幅広く活動。前向きで飾らない人柄ながら、凛とした佇まいなどで幅広い世代から親しまれている。そんな彼女の「THE CHANGE」に迫る【第3回/全5回】

仲宗根梨乃 撮影/冨田望

 

 2004年、世界的に人気を博すアーティストのグウェン・ステファニーの「原宿ガールズ」に抜擢。その当時、「原宿ガールズ」の経験は世界の頂点を肌で感じる好機だったと振り返る。

「原宿ガールズとは、2004年にソロ活動を始めたNO DOUBTのグウェン・ステファニーさんによって結成されたバックダンサーのグループです。彼女が日本を訪れたとき、原宿のファッションカルチャーにインスパイアされたことがきっかけなんです。

 自分はメンバーの一人の“ミュージック”という活動名で、彼女が現れるところ…、ライブやミュージックビデオはもちろん、インタビューなどあらゆる場所についていきました。

 とにかく、彼女が動けば原宿ガールズも動くので、スーパースターがいかにものすごいスケジュールをこなしているか身を持って体験できました。心底、すごいなって感心しましたね。ステファニーさんの音楽に対する姿勢や、コメントの仕方一つ一つもそばで聞いていたので、すごく勉強になりました。私がそれまで関わらせていただいたアーティストとは異なり、決まった振り付けを踊るのではなく自分のリズムで自由に踊る方なんですよ。音楽へのリスペクトや、プロとして自分がどう表現したいかという軸がしっかりあると感じましたし、そのアティチュードも素敵だなと思いました。

 そうそう、グラミー賞をはじめとする、様々なアワードの舞台でパフォーマンスできたことも印象深いですね。そんなふうに、メディアへの露出も多い活動だったので、いまでも“あの、原宿ガールズの人ですね”と覚えてくださる方もいます。単なるバックダンサーではない見方をしてもらえたのかなと思います」