一度は断念したジャネットと共演が異なる形で実現!

 このころから、ダンス映画への出演オファーが舞い込むようになったという仲宗根さん。活動域が広がるなかで、敬愛してやまないジャネット・ジャクソンとのコラボも実現できたとうれしそうに振り返った。

「20代後半になると、ダンス映画への出演のお話をいただくようになりました。そのとき、監督さんから“もっと演技の勉強をしたほうがいいよ”と言っていただいて、演技に興味を持つようになったんです。演技も自分が好きな表現のひとつになると、不思議なことに新しい出演オファーをいただいたりするんですよね。

 2000年代の終わりごろからは、振付師として活動するようにもなりましたが、これもご縁というか。様々な活動実績が少しずつ積み重なったことで、ジャネット・ジャクソンの振り付けをさせていただく機会にも恵まれました。これもはじめは、友人が“振付師を募集しているから、ビデオを送らなきゃダメだよ!”と背中を押してくれたから。募集しているという噂は耳に入っていましたが、自分が応募できるなんて…と思っていたんです。一度は断念したジャネットと共演が、こうして異なる形で叶って、すごく嬉しかったし、やっとあのときの約束を果たせたなと感じました」

(つづく)

仲宗根梨乃(なかそね・りの)
1979年6月11日沖縄生まれ。マイケル・ジャクソンに憧れ、エンターテイナーになる事を夢みて19歳で渡米。バックダンサーとしてブリトニー・スピアーズ、グウェン・ステファニーのワールドツアーや、ジャネット・ジャクソン、ミッシー・エリオット、ジャスティン・ビーバーなど数々のアーティストと共演。2008年、SHINeeのデビュー曲『Replay』でコレオグラファー(振付師)としてデビュー。これをきっかけに、多くのK-POPアーティストの振付依頼を受ける。2009年には少女時代のシングル『GENIE』の振付を行い、彼女たちの長い脚を生かした“美脚ダンス”が日本でも話題に。その後も数々の振付やコンサート総合演出を行う。現在もLAを拠点に審査員や、舞台、TV、女優業とさまざまな分野で活動中。