2001年に放送され、以来常に「もう一度見たい朝ドラ」の上位にランクインし続けている『ちゅらさん』(NHK総合)で、ヒロインの“えりぃ”こと恵理役を演じた国仲涼子。今年2024年4月から再放送され、ふたたび注目を集めるなか、彼女が新たに挑むのは娘と自身の不倫に翻弄(ほんろう)される母親役! 国仲涼子の、THE CHANGEとは──。【第4回/全4回】

国仲涼子 撮影/三浦龍司

 俳優デビューして25年となる国仲涼子は、これまで「転機となる作品は?」と尋ねられると、迷わず『ちゅらさん』と答えてきた。しかし最近、気持ちの中で変化があったという。

「子育てに奮闘している最中に、『ちゅらさん』のAD(アシスタント・ディレクター)だった方が連絡をくださって、その方が制作統括を務める大河ドラマに出演してほしいと言っていただいたんです」

 現在放送中の『光る君へ』(NHK総合)である。国仲は、吉高由里子が演じる主人公・まひろの母親役として第1話に登場し、藤原道長の兄・道兼に殺されてしまうが、美しくけなげな母・ちはやは、鮮烈な印象を残した。

「まず、お互い若いときにご一緒した方からお声をかけていただいたことに感激しましたし、いつか出演したいと願っていた大河ドラマというのも、嬉しかったですね。“もちろんです! お願いします!”と即答しました」

 久しぶりの時代物。所作指導や、衣装合わせなどには新鮮な気持ちで取り組んだが、クランクインの前日は緊張のあまり眠れなかったという。

「お仕事のありがたさを、改めて感じました。俳優として、またゼロからのスタートだなという気持ちでしたね」

国仲涼子 撮影/三浦龍司