愛くるしい子役として、そしてかれんな氷上の天使として、わたしたちの前に現れ、常に視線をクギ付けにしてきた本田望結の最新作は、フィギュアスケートと同様に氷上の競技をテーマにした映画『カーリングの神様』。輝き続ける、本田望結のTHE CHANGEとは──。

本田望結 撮影/有坂政晴

 はじまりは、3歳のときだった。

「テレビを見ていて“わたしもこの中に入ってみたい”と思った瞬間のことは、いまでもはっきり覚えています。“どうしたらテレビに入れるの?”と家族に聞いたらいろいろと調べてくれて、芸能事務所に入ることになりました」

 同じころ、すでにフィギュアスケートを始めていた兄と姉の練習を見に行って「わたしもやってみたい」と、スケート靴をはくように。

 小学校とリンクに通い、母親に付き添われてオーディションにテレビの撮影へと、通う日々が始まった。

「どちらも、“やってみたい”と自分の意思で始めたことですから、つらいと思うことはなかったですね」

 7歳のときにドラマ『家政婦のミタ』(日テレ系)で、阿須田家の末っ子・希衣を演じて、一躍国民的人気子役となり、わずか9歳で映画初主演、12歳で連続ドラマ初主演を果たす。

 当時、演じることが“仕事”という感覚はあったのだろうか?

「ぜんぜんありませんでした! ただただ、楽しくて……。実を言うと、いまでも演じることを“仕事”だとは思っていないところがあって、“もう子役ではなく大人の俳優なのだから、意識を変えなくては”と、自分に言い聞かせています」

本田望結 撮影/有坂政晴