1964年に東京12チャンネル(現在のテレビ東京)に開局とともに入社し、1987年4月にスタートした『朝まで生テレビ!』(テレビ朝日系)では、長年司会を務めてきた田原総一朗。番組と共に歩んできた彼のTHE CHANGEとは──。【第2回/全2回】

田原総一朗 撮影/貴田茂和

 『朝まで生テレビ!』は10月からBSになり、時間帯も変わることになった。僕が高齢であることを考慮してもらい、時間を移動して続けたいと言ってもらえた。ありがたいですよ。

 アメリカの大統領が決まったら、会いに行きたいね。例えば、トランプさんがもし大統領になったならば、ウクライナ戦争をどうしようと思っているのか、聞きたいんだ。ウクライナに対する支援をやめようと言っているけど、そうするとウクライナはロシアにやられてしまう可能性が高まる。本当にそれでいいのか。他にも、石油をどんどん使っていいと話しているけれど、それでは地球の温暖化が進んで、人類が生きられなくなってしまう可能性だってある。地球環境問題についても、直接、聞きたいね。

 90歳になった僕から、悩みの尽きない中高年にアドバイス?

 やっぱり、「生きるとは何か?」「何のために生きるのか?」「人生を賭けて何がやりたいのか」。1回しかない人生なんだから、そんなことを、しっかり真剣に考えて生きてほしい。

 ただ、本当は、教育を受けている段階で、何かしらの答えを見つけておくべきかもしれないね。教育とは、「何のために生きるのか?」を見つけることだから。でも、日本の教育は、そうなっていない。だから、なかなか自分が何をやりたいのか見つからない日本人が多いのだと思う。日本の教育は間違っているね。

 以前、大学4年生に対して、「どういう企業に入りたいか」と聞いた調査があった。そこでは「倒産しない企業」「給料のよい企業」「残業が少ない企業」なんて答えが多かった。「何がしたいか」ってことが、ないんだよね。これは本当に残念な結果だと思う。