40歳になっても新しいことにチャレンジできるなんて、幸せ
長年、やりたいと思いながらも決心が付かなかったことのひとつが、演技の仕事。演歌歌手として独り立ちするまでは……と封印してきたが、ついに本格的な舞台に初挑戦、初主演するという。
1月2日から上演される東京・三越劇場での初主演舞台『おちか奮闘記』は、明治初期の大阪を舞台に、義太夫節三味線の名手・豊澤団平を支える妻・おちかの物語。
「お話しをいただいたときは、ほとんどお芝居の経験がない私に務まるのだろうか……と不安でいっぱいだったのですが、これまで〝歌の主人公になりきって歌う〟ということをやってきた経験が生かせればと決心しました。お芝居の世界は知らないことだらけなので、スタッフや共演者の方々に教えていただきながらですが、40歳になっても新しいことにチャレンジできるなんて、幸せだなと思いますね」
演じるおちかは、病床にありながら舞台へ出ようとする団平に惚れ、周囲の反対を振り切って押しかけ女房になる。自身と重なる部分はあるのだろうか。
「私自身も、30歳で東京に出てくると決めたときは、周囲からの反対にあいました。でも、あきらめようとは思えなかった。ですから、おちかの気持ちはわかる気がします」
夫の豊澤団平を演じる俳優の三田村邦彦とは、三田村が案内役を務める旅番組『おとな旅あるき旅』のエンディングテーマ曲『あなたと、君と』のデュエットや、来年公開予定の映画『晴れの国』での共演も。
「映画では親子役ですが、今回は夫婦役。頼れる大先輩とご一緒なので、心強いですね」
1月2日から26日までの初主演舞台のあとは、3月に大阪の新歌舞伎座での初座長公演も控える。
「ファンの皆さんに支えていただいて20年間やってこられたので、恩返しができる公演にしたいと、今から楽しみです」
(つづく)
丘みどり(おか みどり)
1984年7月26日生まれ。兵庫県姫路市出身。11歳から数々の民謡コンクールで優勝。2002年にアイドルデビューするが、演歌歌手への夢を追い求めて2005年に『おけさ渡り鳥』で演歌歌手としてデビュー。2016年に第9回日本作曲家協会音楽祭「奨励賞」、第49回日本作詩大賞「優秀作品賞」を受賞し、2017年から3年連続でNHK紅白歌合戦に出場。2024年12月25日にオリジナル曲とカバー曲を収録したアルバム『JOURNEY』をリリース。
【作品情報】
舞台『おちか奮闘記』
2025年1月2日(木)〜26日(日)
三越劇場
作:川口松太郎(『浪花女』より)
補綴・演出:成瀬芳一
出演:丘みどり
三田村邦彦、河合雪之丞、賀集利樹、松本慎也、瀬戸摩純 ほかhttps://mitsukoshi.mistore.jp/bunka/product/7050900000000000000002982412.html?rid=7b90e5db143c44a3a02acbf947dfdfa0
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