「迷いなくやらなきゃいけないものだった」その理由は?
──今回の役作りは今までより苦労したということでしょうか?
「クランクインする前は苦労しました。ただ、今回の作品は、私の中で、撮影に入ったら絶対、迷いなくやらなきゃいけないものだったんです」
──それは恵子というキャラクターの性格的にですか?
「キャラより作品の性質上ですね。こういう物語は、ただ面白がってやるだけでは、それだけのものになってしまうんです。ちゃんとドラマとして面白いものにするには、私に“これはやりすぎなんじゃないか”というようなちゅうちょがあると、たぶんそこに向かっていけないんです。だから、そういう気持ちを排除して、絶対に迷いなくやり切るっていうところまで持っていかないと、ダメだと考えていました」
──さまざまな役を演じてきましたが、役作りは得意なほうだと思いますか?
「それはわからないですね。得手不得手って考え方をしたことないですし、やっぱり作品によりますし。役の職業によって、事前に準備するものや気持ち、学ばなければならないものも変わりますから。今回は芸能界というなじみのある舞台ですけれど、シチュエーションや起こる出来事がありえないものなので、その点では苦労しました」