2015年の『ホリプロスカウトキャラバン』にてグランプリを受賞してから早10年、現在は女優として勢力的に活動中。『ウルトラマンR/B』『仮面ライダーガッチャード』『忍者戦隊カクレンジャー』に出演。いわゆる“三大特撮モノ”を制覇した彼女の最新出演は衝撃の話題作! 撮影の裏話から、プライベートまで、たっぷり聞きました!【第1回/全2回】

木下彩音 撮影/小島愛子

――まず聞かせてほしいのは、4月4日より公開の『松島トモ子 サメ遊戯』について。人喰いザメと戦う女優・若かりし松島トモ子さんを演じていますが、台本を初めてもらったとき、どう思いました?

「まず、どうしよう、って思いましたね(笑)。衣装合わせで河崎実監督とお会いしたときに、とても破天荒な方だったので、この作品は、なんでもありなんだと安心しました(笑)」

――河崎実監督といえば『ヅラ刑事』『いかレスラー』などを手がけたB級映画の巨匠ですが、独特の撮影方法などはありましたか?

「テストと言いながら、カメラを回していたりするんですよ。“今の、よかったから、これを使おう”って言われることもありました。とてもナチュラルな撮影スタイルなんです」

――自然体で演技ができそうですね。

「あと、監督の発想力もすごくて、撮影中も、いいアイディアがバンバン浮かんでいましたので、急遽、その場でセリフが加えられたりするんです」

――松島トモ子さんの若かりし頃“ヤング・トモ子”を演じたわけですが、松島さんのことは知っていましたか?

「はい! テレビ番組のロケで、ライオンとヒョウに襲われてしまったということは、私の世代でも有名です。もちろん、リアルタイムで見ていたわけではないですが」

――松島さんを演じるにあたって、どのような松島像をイメージしたんですか?

「松島さんに似せてほしいという要望はなかったので、フラットに臨みました。見た目だけはショートヘアのカツラで寄せてますけどね(笑)。初カツラだったので、とても新鮮でした」

――カツラなどの小道具や演出などにも、最高のB級映画感を感じました。

「サメの怪物も、とってもかわいいですよね(笑)。動きもテチテチしていて、倒さなきゃいけない相手なのに、愛情が芽生えました」