表に立つ自分とカミングアウトできずにいる本来の自分との間に、葛藤やギャップも
「それに、僕のことを“好き”と言ってくれているファンの前では、できるだけオープンでいることを意識していたのですが、どうしてもカミングアウトだけはできなかったんですよね。秘めていたときも、口では“自分らしく生きた方が絶対に人生楽しいし、ラクになる”って言っているのに、自分は一番大事なことを隠しているという状態が、すごく苦しかったんです」
今作には、彼の幼少期のこともしっかりと描かれている。そのころから、彼は小さな違和感の繰り返しだったと話す。
「小さなころは、ピンクが大好きだったんです。でも、僕がピンクを選んだときに、幼稚園の先生から“ピンクは女の子の色だよ”と言われたことを強く覚えていて。親からも、“違う色の方がいいんじゃない?”と言われて、すごくショックを受けたのを覚えています。さらに男の子よりも女の子の方が仲が良かったんですよね」
