人生の大事な局面に、チェンジ(転機)が訪れる

 そして、この積み重ねてきた「CHANGE」の瞬間。羽田さんはその瞬間に共通点があると話す。

「“CHANGE”がやってくるときって、共通してだいたいピンチのときなんです。自分にピンチや試練が訪れたときに、“CHANGE”がやってくる。“何か発想の転換をしなきゃいけない、前を向いて生きなきゃいけない”って思って、自分が腹をくくったときに、ふっと、船が来て、“乗らない?”みたいなことがある」

 試練のときは「CHANGE」を引き連れてくるという発想は、羽田さんの前向きな姿勢の根底にある。

「健康面でのピンチもありますし、身近な人の死、というのもあります。仕事が減少するっていうのもピンチですよね。“もう求められてないんだろうか?”みたいなことを思うこともある。
  次はどうしたらいいんだろう、というときに、例えば“本を書きませんか?”というお話が来たりする。長く続いていたドラマが終わって、しばらくオファーが何もないまま次は何したらいいんだろう、というときに、自分を見つめ直しに京都に行く機会に恵まれたり。
 そういう変化が、自分の中で次に向かうきっかけになってくれるんですよね。ピンチが来てほしいとは思いませんけど(笑)、でも大事なきっかけになっているのは間違いないですね」

羽田美智子 撮影/有坂政晴

羽田美智子(はだ・みちこ)
1968年生まれ、茨城県出身。映画『RAMPO』(1994)のヒロイン役に抜てきされ、翌年、同作品で日本アカデミー賞新人俳優賞ならびにエランドール賞新人賞を受賞。また1996年には『人でなしの恋』(1995)で、優秀主演女優賞を受賞。以降は『サラリーマン金太郎』(TBS系)『おかしな刑事』『警視庁捜査一課9係』『特捜9』シリーズ(ともにテレビ朝日系)、『花嫁のれん』(東海テレビ)など、長く続くテレビドラマのヒット作に出演している。2025年6月2日より、舞台熱海五郎一座 新橋演舞場シリーズ第11弾『黄昏のリストランテ ~復讐はラストオーダーのあとで~』への出演が控えている。

東京喜劇 熱海五郎一座 新橋演舞場シリーズ第11弾『黄昏のリストランテ ~復讐はラストオーダーのあとで~』

作:吉高寿男
出演・構成・演出:三宅裕司
出演:渡辺正行 ラサール石井 小倉久寛 春風亭昇太 東貴博(交互出演) 深沢邦之(交互出演) 劇団スーパー・エキセントリック・シアター
ゲスト:羽田美智子 剛力彩芽
2025年6月2日(月)~6月27日(金) 新橋演舞場
公式サイト:https://www.shochiku.co.jp/play/schedules/detail/202506_atamigoro2025/