20代より映画、ドラマ、舞台で多彩な役を演じ続けてきた俳優・大森南朋。50代になってもなおダンディな魅力を放つ彼が、ドラマ『あなたを奪ったその日から』(カンテレ/フジテレビ系)で演じるのは、主人公から憎まれ、また自身も苦悩を抱えているという役どころ。徒手空拳のところから俳優業を始め、30年あまり芸能界で戦ってきた大森のCHANGEを聞いた。【第1回/全3回】

取材場所に現れたのは、『あなたを奪ったその日から』の制作発表を終えたばかりの大森。会見の場で共演者が口をそろえて「カッコいいんです!」と絶賛していた通りの、色気すらただようスーツ姿がクールだ。
だが今作で彼が演じる結城旭は、北川景子演じる主人公・中越紘海に恨まれるという役どころ。旭が経営する総菜店の食品事故で、紘海の娘が亡くなってしまう。事故の原因ははっきりしないまま、物語は進む。
憎しみを抱えた紘海は、旭の次女の萌子(倉田瑛茉)を図らずも誘拐してしまい、復讐と再起のドラマが幕を開ける。
「旭は訳あって離婚をして、男手ひとつで娘二人を育てて一生懸命に生きてきた男なのですが、事故をきっかけに、彼の人生も暗転していきます。北川さんから体当たりで感情をぶつけられる役です」