ヒーローショーで目にした、子どもたちの応援する姿がパワーに

 さらに、彼が舞台の出演を熱望していたのは、別の大きな理由がある。

「デビュー作である『騎士竜戦隊リュウソウジャー』でヒーローショーをさせていただいたときに、目の前で子どもたちが目をキラキラさせながら応援してくれていた姿が、直接的に自分のパワーになっていたことが記憶として強く残っているんです。舞台はお客さんの生の反応が得られますし、そこで得たパワーをすぐにエネルギーにして表現するということは、その場でも自分がどんどん変化していくんだろうなと。絶対に自分の引き出しも増えますし、表現の幅も増えるだろうから、いつかやらせていただきたいと思っていました」

 彼が演じる桃千代とは、どんなキャラクターなのだろうか。

「桃千代はほかの登場人物と比べると、一番クセがないように見えて、突拍子もないことを思いつく一面も持っています。一見、理解ができないような、現実離れした行動をとるんですよ。それが物語にも大きく関わってくるところなので、注目してほしいですね」

一ノ瀬颯 撮影/三浦龍司