いつの時代も二枚目で格好いいウエンツ瑛士。子どものころから芸能界で活動し、俳優・音楽・バラエティと、どのジャンルでも活躍してきたマルチタレントでもある。近年は演劇留学を経て俳優としての存在感を増し、かと思えばYouTubeでは気さくに情報を発信。そんなウエンツ瑛士の人生を導いてきたTHE CHANGEとは。【第2回/全3回】

ウエンツ瑛士 撮影/有坂政晴 ヘアメイク/松永香織 スタイリスト/上野真紀

 子役・モデルとして幼少期にデビューしたウエンツは、『天才てれびくん』(NHK)てれび戦士、小池徹平とのデュオ「WaT」での音楽活動や、映画『ゲゲゲの鬼太郎』(2007)での鬼太郎役などで躍進していく。

 バラエティ番組でのMC役でもお茶の間の人気者になったが、2018年の秋から、1年半にわたってロンドンに留学し、演劇を本格的に学び直した。唐突にも見えるその決断の裏には、母からの意外な言葉があった。

──芸能界で30年以上、さまざまな出来事も経験してきたと思いますが、いちばんの転機を挙げるとしたら?

「転機は、いっぱいありますね(笑)。でも、いま最初に頭に思い浮かんだのは、ロンドンへの留学を伝えた際の、母の一言ですね。“イギリスに行きたいと思うんだ”と話したとき、“いいじゃん”って、意外とあっさりとした反応が返ってきて、ちょっと拍子抜けしました(笑)。もうちょっと説得する必要があるかなと思ったら、全然そんなこともなくて」