芸人になってなかったらガチでヤバかった

――『人間合格』はそれぞれのエピソードにオチがありましたね。

「今までエッセイも読んだことがなかったんです。皆さんどんなこと書いてんのかなと、自分の本ができてから、他のを読んでみたら、ボケとオチとか、そういうのとちゃうやん、みたいな(笑)」

――さて、今年が芸人10年目という荒川さん。人生のターニングポイントを改めて伺いたいのですが。

「芸人になったことですね。それしか勝たん! 芸人になってなかったらガチでヤバかったと思います。今どうしてんやろって、想像もつかないです。エッセイでも、芸人になってからの部分は迷いがなかったんですけど、芸人になる前の部分は、何回も書き直しました。
 芸人10年目で、本を出させてもらってイベントができて、今日までの全部がすごい。ここまで成長できて良かったです」

――芸人になる前と後で、変わった部分とは?

「自分で考えて進まないといけないということが芸人になってわかりました。“これをしなさい”とは言われない世界じゃないですか。自分で考えて、結果を出したら、それが正解。サボったらサボった人と仲良くなるし、頑張ったら結果が出る。全部、自分次第ということを知ることができました。それが自分に合ってたし、揉まれて、そういう人間にしてもらったっていう感覚があります」

(つづく)

エルフ荒川(えるふ・あらかわ)
​1996年8月30日、大阪府生まれ。吉本興行所属の漫才コンビ「エルフ」のギャル芸人。2016年に、はるとコンビを結成。荒川がギャルであることを活かした漫才を武器に、23年には「女芸人No.1決定戦THE W」(日本テレビ系)で準決勝を果たす。8月22日に国立代々木競技場第二体育館(東京都)にて『エルフpresents 真夏のぶちアゲ運動会 ~本気でドッジボールします~』を開催。