2024年のTHE CHANGEでは「30歳までは、とりあえず全部やってみようと思っている」と、ポジティブに語ってくれた俳優の伊原六花。25年はすでに、主演ドラマ2本に加えて9月からはパルコ・プロデュース 2025『ヴォイツェック』でヒロイン・マリーを演じることが決定。ますますパワーアップしている伊原六花のさらなるTHE CHANGEは!?【第2回/全3回】

伊原六花 撮影/有坂政晴 ヘアメイク/瀧川里穂 スタイリスト/矢部うらら

 小学生のとき、友だちが出演していたミュージカルを目にしてから、芝居を見ることが大好きになった。客席についてワクワクしながら開演を待ち、ブザーが鳴って幕が上がると、そこには非日常がある。

「舞台という別世界で生きている登場人物たちに、自分の人生を重ねたり、違う生き方を発見したりすることができる。伊原六花としてだけの人生だったら見えなかった景色が、ある舞台を見たことによって、違った色合いに見えるようになる。それは、他では得られない、特別な時間だと思ってきました」

 ダンスや演劇を習い、中学生のときにはミュージカルの公演に参加。高校生になるとダンスに没頭し、「日本高校ダンス部選手権」で披露した“バブリーダンス”がきっかけとなって、夢だった俳優の道への扉が開いた。

──最新出演舞台『ヴォイツェック』のように、歌やダンスのないセリフ劇でも、踊ってきたことが生きていると感じる?

「ダンスはずっと鏡で自分の動きをチェックしているので、お芝居の中でこういう動きをしたら、お客さまからはこう見える、というのはある程度わかります。もっと言えば、“こんなポーズを”と映像を見せてもらったら、鏡がなくても同じポーズをとることができる。そういう意味では、役立っているのかもしれません」

伊原六花 撮影/有坂政晴 ヘアメイク/瀧川里穂 スタイリスト/矢部うらら