30~40センチほど思い切って…

 ところで、波瑠さんといえばショートヘアの印象が強いが、10代でモデルをしていた頃はロングヘアだった。今の10代の若者の中には、波瑠さんが以前はロングヘアだったことを知らない人も少なくないだろう。

「『Seventeen』の専属モデルを卒業して『non-no』の専属に移るときでした。『Seventeen』でお世話になった編集長も『non-no』に移られていて、その方に“何かイメージチェンジしてきて”と言われたんです(笑)。“ロングヘアのままじゃなくて、ショートはどう?”と提案していただいて。それが21歳か22歳ぐらいのときでした」

 もともとは背中の真ん中あたりまであった髪を、思い切って30~40センチほどカット。ボーイッシュで丸みのあるショートヘアへと、がらりと印象を変えた。

「実は当初、マネージャーは私が髪を切ることに不安があったみたいです。当時は仕事を選ぶというより、いただく立場。どんな役柄にも対応できるように、特に時代劇の可能性も考えてのことでした。でも、実際に切ってみたら、これまでとは全く違うイメージを持ってくださる方が増えて。むしろオーディションに受かることも増えたんです(笑)」

──全く違うイメージ、ですか。

「“フレッシュ”というイメージでしょうか。当時、携帯で漫画が読めるサービスのCMに出演させていただいたのですが、そこで演じたのが失敗だらけの新人OL役で。これが、ものすごい反響をいただいたんです。髪が長かった頃はミステリアスで、どこか陰がある、といったイメージを持っていただくことが多かったので、ショートヘアにしたことをきっかけに、これまでとは全く違うキャラクターのお仕事が増えました」