アップロードしてしまったら「永久にネット上に存在することになるんだけど、その覚悟を持ってやっている人は…」

蓬莱「(笑)。高校のとき、デザイン科だったから女子も多かったんですけど、彼女たちを見ていても、友人との距離感が男性とは違うな、と実感しましたよね。男は友達と常に一緒に行動するとか、ないから」

吉高「学生時代の女友達って、一種の依存だと思うし、派閥があったりして面倒くさい(笑)。でも、その小さな世界の中で輝き……シャイニングを探していたのかも」

蓬莱「いろいろな意味で、女性同士の関係は興味深いし、恐いし、おもしろい。そういうエッセンスをこの作品には詰め込んでいきたいですね」

吉高由里子・蓬莱竜太 撮影/北浦敦子

——作品では、SNSの存在もキーとなっています。

蓬莱「あれが出てきて、ずいぶんいろいろなことが変わりましたよね。非常にやっかいなものが生まれたと、ぼく個人としては思いつつも、いまという時代を描くには避けて通れない。劇作家としては描きたいツールではあります」

吉高「わたしの学生時代はまだ、カメラ機能がないガラケーでよかったなと思います。いじめってSNSによって、いびつさが増しているんじゃないかと思うし。あと、アップロードしてしまったら、それは永久にネット上に存在することになるんだけど、その覚悟を持ってやっている人はほとんどいないんじゃないかな」