1999年に劇団モダンスイマーズを旗揚げし、心の深いところに刺さる数々の作品を上演してきた劇作家で、演出家の蓬莱竜太。繊細な感性と、自然体の魅力で、人々を魅了し続ける俳優・吉高由里子。新作舞台、パルコ・プロデュース2025『シャイニングな女たち』で初タッグを組む2人の、THE CHANGEとは──。【第3回/全4回】

吉高由里子 撮影/北浦敦子

 2006年に映画『紀子の食卓』でスクリーンデビューし、主に映像の世界で活躍してきた吉高由里子と、1999年に劇団モダンスイマーズを旗揚げし、演劇人として生きてきた、蓬莱竜太。そんなふたりが出会うまでには、どちらにも大きな転機……THE CHANGEがあったという。

——まず、吉高さんにおうかがいしたいのですが、これまでの人生でもっとも大きな転機をひとつ挙げていただくとしたら、いつ、どんなことになりますでしょうか?

吉高由里子(以下、吉高)「16歳のときにスカウトされたことですよね。高校1年生で、たまたま部活も何もやってなくて、たまたま原宿を歩いていたら声をかけられて」

——そのとき、芸能界に興味は?

吉高「ほとんどなかったです。でも、声をかけてきたのが女性だったから、つい家の電話番号を教えちゃったんですよね。男性だったら教えなかったと思います。すぐに電話がかかってきて、とりあえず会って話を聞かないといけない流れになり、親と一緒に事務所に行ったんです」