毎回が転機「ひとつの作品での出会いが、次のお仕事へつながるし、マネージャーが替わるたびに仕事の内容も変わる」
——そして、ご自身で決断された?
吉高「はい、3年間だけやってみようかな、と」
——俳優の仕事をはじめてはみたけど、向いてない、やめたい、と思ったことは?
吉高「ありました。事務所からオーディションの連絡が来ても“その日はアルバイトがあるから行けません”とか言ったりしてたし。まだ10代で何もわからなかったし、23歳でやめると言っていた時期もあるし、実際に2年間休んでいたこともあるし」
——それでも続けてこられた理由は?
吉高「そんな私を事務所が見捨てないでいてくれて、いつしか私の歩幅と事務所の歩幅が合ってきたというか、作品に向かう矢印が同じ方向になったというか、それがいまも続けている理由かもしれないです。とは言っても、日々気持ちは揺れますけどね。“もうやめよう”って作品中に何度も思うし」
———やめないでほしいです!
吉高「でも、わたしだけじゃなく、みんなそんなふうに思う瞬間があるんじゃないかな。というか、あってほしい! そう想像することで、わたし自身が救われたりするし」
——これまで数多くの作品に出演してこられましたが、転機だと感じていらっしゃる作品はありますか?
吉高「毎回が転機だと思っています。ひとつの作品での出会いが、次のお仕事へつながるし、マネージャーが替わるたびに仕事の内容も変わる。すべてが縁だと感じていますね」
つづく
吉高由里子(よしたか・ゆりこ)
1988年7月22日生まれ。東京都出身。2006年に映画『紀子の食卓』でスクリーンデビューし、第28回ヨコハマ映画祭最優秀新人賞を受賞。2008年に映画『蛇にピアス』で主演を務め、日本アカデミー賞新人俳優賞、ブルーリボン賞新人賞などを受賞。これまでの主な出演作は、映画『ユリゴコロ』(2017)『きみの瞳が問いかけている』(2020)、ドラマ『最愛』(TBS系)『星降る夜に』(テレビ朝日系)、大河ドラマ『光る君へ』(NHK)、舞台『レディエント・バーミン』(2016)『クランク・イン!』(2022)など。
●作品情報
パルコ・プロデュース2025『シャイニングな女たち』
作・演出 蓬莱竜太
出演:吉高由里子 さとうほなみ 桜井日奈子 小野寺ずる 羽瀬川なぎ 李そじん 名村辰 山口紗弥加
東京公演:2025年12月7日(日)〜28日(日)PARCO劇場
大阪公演:2026年1月9日(金)〜13日(火) 森ノ宮ピロティホール
福岡公演:2026年1月16日(金)〜18日(日) 福岡市民ホール 中ホール
長野公演:2026年1月24日(土)・25日(日) サントミューゼ(上田市交流文化芸術センター)大ホール
愛知公演:2026年1月29日(木)・30日(金) Niterra日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール
公式サイト:https://stage.parco.jp/program/shining