“50年目”の作品では、主演のみならず、監督業も。だからこその生みの苦しみも

 俳優として50年以上のキャリアを持ち、テレビ番組と2005年の裁判員制度がスタートしたときに制作された、広報用ビデオの監督を務めたことはあったものの、映画監督は初挑戦。準備を始めてから、監督という立場の大変さに気づいたという。

「とにかくね、クランクインまでに決めなくてはならないことが膨大な量なんですよ! 鎌田さんと相談しながら台本を作り、できたらロケハンをして撮影場所を決め、衣装合わせ、小道具決め……やってもやっても終わらない」

 特に、作品のイメージを具体化するロケハンには時間をかけた。

「候補に挙がったところは全部行きました。千葉、長野、群馬、静岡……どこも片道2時間以上かかる場所で、映画の最初のほうに出てくる湖は『クマ出没注意』という看板があったりして、ちょっと怖かったね。でも、ワンボックスカーにギューギュー詰めに乗ってあちこち行ったのは、楽しかったなぁ」

 そうやって、たどり着いたクランクイン。

 カースケ・オメダ・グズ六……中村雅俊・田中健・秋野太作の“旅”がふたたび始まった。

つづく

中村雅俊 撮影/有坂政晴

中村雅俊(なかむら・まさとし)
1951年2月1日生まれ、宮城県出身。慶応大学在学中に文学座附属演劇研究所に入所し、ドラマ『われら青春!』(日本テレビ系)の主役に抜てきされ、デビュー。挿入歌『ふれあい』が100万枚を超える大ヒットとなり、以来、俳優・歌手として活躍。主な出演作は映画『夜逃げ屋本舗』シリーズ(92年〜95年)、『サンセット・サンライズ』(25年)、ドラマ『ゆうひが丘の総理大臣』(日本テレビ系/78年)NHK大河ドラマ『おんな太閤記』(81年)、NHK連続テレビ小説『半分、青い。』(18年)、『正義の天秤』シリーズ(NHK/21年、23年)、『終幕のロンド』(フジテレビ系/25年)など多数。

■作品情報
映画『五十年目の俺たちの旅』
1月9日(金)より全国ロードショー
出演:中村雅俊、秋野太作、田中健、岡田奈々
原作・脚本:鎌田敏夫
監督:中村雅俊
主題歌:『俺たちの旅』歌:中村雅俊
配給:NAKACHIKA PICTURES
https://oretabi50th-movie.jp
Ⓒ「五十年目の俺たちの旅」製作委員会