赤井英和のキャリアは唯一無二だ。世界を狙えるボクサーから大事故で引退。その後、俳優となり。1989年公開のデビュー作にして主演作『どついたるねん』が絶大な評価を獲得し、以来、30年以上にわたって活躍を続けている。
 その活躍は、妻の佳子なしではありえなかった。一女二男を育て、マネジャーとして日々の現場にも同行。佳子さんが赤井家の日常を投稿するXは絶大な人気を獲得している。
 2人にとっての「THE CHANGE」とはなんだったのか。あらためて、30年にわたる半生を聞いた。【第3回/全10回】 

撮影/三浦龍司

 夫婦でありながら、佳子さんはマネジャー、またプロデューサーとして、タレントの夫の仕事に深くかかわっている。現場にも同行して、動画を撮影。打ち合わせにも同席し、赤井さんの魅力の引き出し方を考えている。また、最近では2人での番組への出演も増えてきている。

ーー2人で出るということについて、お互いどう思っているんでしょうか?

赤井「フォローしてもらってます」

佳子「普通は嫌ですよね。だって、現場も一緒。テレビに2人で行くだけじゃなくて、現場も一緒。移動も一緒、その他の仕事も全部一緒なわけですよね。普通の男の人は嫌じゃないですか。全員嫌だと思います」

ーーでも赤井さんは嫌じゃない。

赤井「嬉しいです」

佳子「一緒にいたいとかじゃないですよ。そういうラブですとか、そういうんじゃなくて、助けてもらえる。

 たとえば、一緒にテレビに出ることになったのは、事前に、赤井と打ち合わせするじゃないですか。赤井さんどうですかって。

 先方にしてみれば、もっと元気な人でガンと来るかなと思ったら、そうでもない。赤井がトイレに行ったりした時に、赤井さんは怒ってます? 機嫌が悪いですか? とか、ちょっと気にさわるようなこと言いましたか?って。

 打ち合わせしてる時に、これどうですかって聞かれて、赤井がいや、別になんとも、みたいな返事をして、私がこう言ってたじゃんって。また違うことで、赤井さんどう思われました? って聞かれて、いや、なんとも、っていうから、それはこう言ってたじゃん、って、話を出してるうちに、じゃあ、もう奥さんと一緒にどうぞ出てください、って」