“紅白でadoの素顔が見られるかもしれないな”って

 去年は、『純烈△ダチョウ』(△は温泉マーク)として、ダチョウ倶楽部とコラボし『紅白歌合戦』にも出場した。そこにはエンターテインメント業界への思いがあった。

「あのコラボは楽しかったね。じつは僕らと一番遠いものが『純烈』なんです。僕らは『純烈』っていうアイドルとして偽装しているんですよね。世の中の人にとっては、ムード歌謡をやっている『純烈』のリーダーはKING GNUなんて聞いているわけがないっていうイメージ。だけど、僕も元々は新宿ロフト(*老舗ライブハウス)だったり、プロレスの『マッスル』(*DDTプロレスリング所属スーパー・ササダンゴ・マシン選手が主催するプロレスの興業)に出ていたりする。世間から一番遠いエンターテイメントをやることで、あらゆるエンターテイメントと仲間になっていけるのが実情なんです」

 酒井さんのフットワークは軽やかだ。プロレスと紅白。似て非なるものの共通点とは。

「僕はアントニオ猪木が好きだった。だからプロレスに出るチャンスが来た時も、迷わず飛び込んだ。プロレスの世界では、レスラーたちはどうやって試合を作り上げているのか、お客さんはレスラーのどこを見ているのか。リングという装置はどういうものなのか。いうならば、潜入調査みたいな感じですよね。だから僕は、紅白にも潜入調査って感覚に近いんです。選んでいただいたっていうよりは、“今年も潜り込める”みたいな感じですね(笑)」

 最後に、紅白への思いを改めて語った。

「“紅白でadoの素顔が見られるかもしれないな”っていう好奇心もあるよね。みんな芸能界が好きという風な興味があると思うんです。僕は、実際にその中がどうなっているのかって気になるタイプだった。だからテレビの世界の中に入ってしまった。子役からずっとこういうことをやっている感じですね。芸能界の錚々たる人たちが一堂に会するから紅白に出たいですよ! 」

 

 年末恒例の『紅白歌合戦』。そこに出場するアーティストたちの思いは様々だ。あらゆるジャンルの音楽や世代が揃う番組の中で、幅広い世代から支持されているのが純烈ではないだろうか。酒井さんの熱い思いから、並々ならぬ紅白への思いを感じた。

■酒井一圭(さかい・かずよし)
1975年6月20日 生まれ。歌謡グループ「純烈」のプロデューサー、リーダー、元子役、元プロレスラー。主な出演作『逆転あばれはっちゃく』5代目桜間長太郎 役、『百獣戦隊ガオレンジャー』ガオブラック・牛込草太郎 役(ともにテレビ朝日系)、FODドラマ「純烈ものがたり」主演・酒井一圭 役 ほか

「純烈」オフィシャルウエブサイト;https://junretsu-official.com/top.php

■「だってめぐり逢えたんだ」各配信サイトhttps://bio.to/dattemeguriaetanda

■「だってめぐり逢えたんだ」MV https://youtu.be/snnlHivCp1E?si=GhyP8gn0KSK-2ThH