スーパー銭湯アイドルとして、幅広い年代に人気を誇るムード歌謡グループ『純烈』。その中心人物であり、リーダーを務めるのが酒井一圭(48)。子役から戦隊シリーズのヒーロー、そしてアイドルグループのリーダー。その変幻自在なキャリアの「THE CHANGE」にせまる。【第1回/全5回】
純烈を語る上で欠かせないのが『紅白歌合戦』への出場だろう。グループ活動の中でも、「夢は紅白! 親孝行! 」というスローガンを、ずっと目標に掲げていた。5回目の出場となる昨年の紅白では、小田井涼平さんのグループ卒業という転機を迎えた。心機一転、新メンバーの岩永洋昭さんを迎えての今回の『第74回NHK紅白歌合戦』は、どのような気持ちで挑むのだろうか。
「正直にいうと、出場が決まった時はほっとしましたね。初めて出られるとなった時とは違うほっとした感じですね。初出場(2018年)の時は、すでに結成11年目でいろんな人たちに迷惑をかけたり心配をかけたりしながらやっと掴んだ初出場だった。だから“やっと出られた”といって喜んだというよりも、“このまま紅白に出られなかったら、日本で暮らせないぞ”みたいな緊張感がありましたね(笑)。今回は、新たにメンバーを迎えるのが初めてだったので、岩永の故郷のみなさんも喜んでもらえるなっていう気持ちですね」
結成当初からのメンバーであった小田井さんの卒業。そして、新メンバーは誰なのかという話題でも盛り上がった。数々の転機を経て、紅白出場のために日ごろからどのような心掛けをしていたのだろうか。
「この2年間は、小田井さんの卒業と岩永の加入という大きな転機があった。だからこそ、1ステージ、1ステージ丁寧にやっていくことを大事にしていた。紅白のために頑張るのではなくて、ステージの延長線上にあるのが紅白だって信じてきました。あとは正直な気持ちを言うと、“これで来年も飯が食える(笑)”っていう。でも本当に全国のイベンターさんもそうですし、支えてくださった皆さんには“ありがとう”という気持ちですね。もしも、紅白に落選していたら、1月からの新歌舞伎座の『新春純烈公演』も、お通夜みたいに暗くなってしまうからね(笑)」
純烈、そして酒井自身も熱望する「紅白歌合戦」。その魅力はどういう部分なのだろうか。
「紅白ってあらゆる音楽が集約されている。僕らの世代(40代)がちょうど真ん中で、石川さゆりさんが好きなお父さんや、K―POPが好きな女の子とか、いろいろな世代が楽しめる番組。ぼくは世代を問わず、いろいろなアーティストを聴いています。だから紅白に対しての否定的なニュースを見ると、残念だなって思う(笑)。野菜が好きだ、肉が好きだって叫んでいるのって、それって偏った意見だよなって思うんですよね」