タレント、料理研究家として活躍する宮前真樹さんは、94年に解散したアイドルグループ「CoCo」のメンバーとして活躍。
90年代と変わらぬ姿で我々の前に現れた彼女にSNSがなかった時代といまの違いや、50歳記念ライブ実現までの秘話を語ってもらった――。

宮前真樹 撮影/双葉社

「本当に夢のような……シンデレラタイムですよね。終わった瞬間から現実に戻った感じ。準備が本当に大変でしたが、みなさんすごく喜んでくれたのが伝わってきたので、よかったなと素直に思うのと同時に開催した意味があったかなと思えましたね。

 2002年に芸能活動を一度辞めたんですが、みなさんに会えるのが最後だと思い、そのタイミングでライブをしたんです。あれを最後にファンの方たちと会う機会はないなと思っていました。 ステージに立って衣装を着て何曲も歌うのは本当に20年ぶりです」

 昼、夜の2部制で行われたライブには、木原さとみ(元TPD)・田中有紀美(元Melody)・山口リエ・笹峯愛、松野有里巳(元ribbon)・今井佐知子(元Qlair)など、同時期にアイドルとして活躍していた豪華ゲストも登場し、大いに盛り上がった。

「元アイドル」は一生つきまとうワード

――ライブを経て感じたことはありますか?

「このライブは1年前に言われてもやらなかったと思います。私たち、この先も一生“元アイドル”って言われ続けるんですよ。何をやっても“元アイドル”と言われるのはあるあるだし、トラウマの人もいます。

 何かを頑張っても“誰かが手伝ってくれているでしょ?”とか“誰かがやってくれているんでしょ?”とかマイナスなイメージを持っていたり、悪気なく聞いてくる人もいるんですよ。

 ほかのみんなもたぶん似たような経験をしていると思うんです。だから元アイドルの人で30代ぐらいのときは“昔の歌を歌いたくない”とか“昔のイメージに引っ張られたくない”とかいろいろあると思います。

 私はいまの年齢になって、ようやくファンだった方が喜んでくれたり楽しんでくれている姿を見て幸せだなと感じるようになってきたので、今回出演してくれたみんなもその域まできたんじゃないかなと思っています」