リリー・フランキー斎藤工。彼らの職業は、一言では表せない。俳優、プロデューサー、イラストレーター、文筆家……。多彩な才能にあふれる二人の関係性もまた、あるときは共演者同士、あるときはクリエイターと演者……とひとつに絞ることはできない。枠にはまらずマルチに活躍し続ける、彼らが歩んできた道のりとは。プライベートでも親交が深いという二人に、転機ー「THE CHANGE」を聞いた。【第3回/全4回】

リリー・フランキー、斎藤工 撮影/三浦龍司

リリー・フランキーさんと斎藤工さん。両者ともに、職業欄が一つでは書き切れないだろう。俳優・コラムニスト・監督・プロデューサー……。二人の肩書きは、これまで増え続けてきた。

リリー・フランキー(以下、リリー)「肩書きが増える、というのは大きな変化ではありますよね」

斎藤工(以下、斎藤)「そうですね。僕にとっては映画を初めて制作し、監督の肩書きもついたタイミングは、変化であり、進化だったと思います。多くの肩書きを持つ“先駆者”が、まさにリリーさんですよね」

 リリーさんは武蔵野美術大学を卒業。画家やイラストレーターとして活動するだけでなく、コラムニストやラジオのパーソナリティー、フォトグラファー、小説家としての顔も持つ。実体験をもとにした長編小説『東京タワー〜オカンとボクと、時々、オトン~』はベストセラーとなり、映画、テレビドラマ、舞台化もされた。