作詞作曲家になるのが夢だった

「番組を観た親から、“笑顔がない”とか言われた」という『ステージ101』出演。谷山さんが当初やりたいと思っていたこととどんどん乖離していった。

「本当は、自分で作った曲を誰かに提供する作詞家や作曲家になりたかったので、自分が表舞台に出るなんて想像していなかった。だから葛藤もすごくありました。

『ステージ101』も早く辞めたかった。最後の半年くらいは高校の単位が危なくなったので、学業を優先しました。そのためあまり出演しなくなっていた時期に、番組自体も終了しました」

谷山浩子 写真/能美潤一郎

 音楽番組に出演しながらも、自分のやりたい作詞作曲家としての活動を目指した谷山さん。高校時代には、コンテストで結果を残す。

「高校時代に一緒に音楽活動をしていた女の子から“ポプコン”(ポピュラーソングコンテスト。ヤマハ音楽振興会主催)を教えてもらったんです。授業中に作った『お早うございますの帽子屋さん』という曲が入賞して(1974年・第7回つま恋本選会)。そこで、キャニオン・レコードからシングルを出してもらった。そのときにヤマハから専属契約のお話をいただいたのですが、まだ歌手になるつもりがなかったので、2年くらいお断りをしていました」

 一つ一つの言葉の中に、芯の強さを感じさせられる谷山さん。7歳からスタートした作詞作曲活動が、谷山さんに幾度も転機を迎えさせた。

谷山浩子(たにやま・ひろこ)
1956年8月29日生。神奈川県出身。シンガーソングライター。中学在学中からオリジナル曲を作り始め、1970年にベイビー・ブラザーズのシングルで作詞作曲家としてデビュー。1972年4月25日、アルバム『静かでいいな 〜谷山浩子15の世界〜』とシングル『銀河系はやっぱりまわってる』で一度目のデビュー。1974年『第7回ポピュラーソングコンテスト』で『お早うございますの帽子屋さん』が入賞。同曲で翌年、再デビュー。1977年シングル『河のほとりに』をリリースし、3度目のデビュー。以後、「オールナイトニッポン」をはじめとするラジオ番組のパーソナリティ、童話、エッセイ、小説の執筆、全国各地でのコンサートなど、精力的に活動中。

「duo 20th Anniversary Live ROLLY & 谷山浩子」
日時:4月25日(木) 18:15開場/19:00開演
会場:Shibuya duo MUSIC EXCHANGE
出演:ROLLY / 谷山浩子
お問合せ:duo MUSIC EXCHANGE 03-5459-8716

「谷山浩子 放課後の音楽室~佐山こうた先生と~」
日時:6月8日(土)17:00開場/17:30開演
会場:東京文化会館小ホール
出演:谷山浩子 / 佐山こうた(pf)
お問合せ:東京音協 https://t-onkyo.co.jp/

「谷山浩子 Billboard Live」
日時:2024年6月27日(木) 
1st ステージ 開場16:30 開演17:30/2ndステージ 開場19:30 開演20:30
会場:Billboard Live YOKOHAMA 
出演:谷山浩子 佐藤研二
お問合せ:ビルボードライブ横浜 0570-05-6565