お笑いブームの終焉、その後の仕事につながったゲーム
ゴー☆ジャスさんの話を聞いていると、必ず結果的に「よかった」と語られることばかりであることに、ふと気づかされる。「何度もキャラ変して宇宙海賊になってよかった」「一発も当てていないからこそがんばれるからよかった」「『エンタの神様』(日本テレビ系)には1度も出なかったけど『爆笑!レッドカーペット』(フジテレビ系)に拾われたからよかった」ーー。
2011年の東日本大震災をきっかけに、実は「アンドロメダ3丁目」出身ではなく福島県いわき市出身であることを明かしたことも、「地元での仕事が増え、地元に貢献出来たので、よかったなあと思います」と話す。
2000年代半ばに最盛期を迎えたお笑いブームが終焉を迎えた2011年前後の時期も、やはり結果的に「よかった」と前向きなのだ。
「お笑いブームがちょっと終わった気配があった時期、“まあなんとかなるだろう”という楽観的な感じで家でゲームばかりしていたんですよね。当時、芸人の中で流行っていた『モンスターハンター』と『パズル&ドラゴンズ』(以下、『パズドラ』)を、普通に楽しく趣味としてやっていました。
仕事がないときにツイッターに"今日は仕事がないから外出していないけど、モンハンの世界で緑が見られて、目が癒やされました”とか書いていたら、ネットニュースが『ゴー☆ジャス、仕事がない』と取り上げてくれて。それを発売元のカプコンさんが読んでくれて、仕事をくださったりして」
ーー打算でやっているわけではないのがすごいです。
「運がいいんです。『パズドラ』もそうですよ。当時、パズドラのYouTubeを見ていたら、いつも同じメガネのおじさんが出てきていたんです。この人は誰だろうと思っていたら、マックスむらいさんという方で。どんどん好きになっていって、むらいさんのパズドラとは無関係な動画も見始めるようになって」
マックスむらいさんとは、YouTube黎明期に人気YouTuberとして業界を牽引してきた、IT関連会社AppBank株式会社創業者。ゲーム実況には、50万人前後の視聴者が集まることは日常茶飯事だった。
「で、この人の会社のストアが新宿にあることを知って、普通にパズドラのグッズを買いに行ったら、ご本人がいたんです。みんなが一緒に写真を撮ってもらっていて、僕も“写真、いいですか?”とツーショットを撮ってもらいました。それをツイッターに載せたんです。そしたらむらいさんからDMをいただいて、“ゴー☆ジャスさんだったんですね! 言ってくださいよ!”と。いやいや、世を忍ぶ仮の姿(※ノーメイクのこと)だから言えないでしょう、と」