1935年、まだ大正ロマンの残り香が漂う長崎県長崎市、カフェや料亭を営む家庭でこの世に生を受けた美輪明宏。たぐいまれなる美貌と表現力で、歌手、俳優として活躍するとともに、人生相談の回答者としても人々の心の支えとなってきた。’24年6月に出版された著書『私の人生論 目に見えるものは見なさんな』(毎日新聞出版)と、THECHANGEの電話インタビューで、美輪明宏の“いま”に迫る──。【第3回/全3回】

美輪明宏 撮影/御堂義乘

旧知の仲、江原啓之さんとは今も交流がある

 歌手・俳優・演出家として長きにわたって日本の芸能界のトップを走ってきた美輪明宏のもうひとつの顔が、愛の伝道師。

’05年から放送されたテレビ番組『国分太一・美輪明宏・江原啓之のオーラの泉』(テレビ朝日系)では、数多くの著名人をゲストに迎え、江原がオーラや前世を見て、美輪とともにアドバイス。深夜枠からスタートしたこの番組は話題となり、ゴールデンタイムのレギュラーと、レギュラー終了後の特番を含め5年間に渡って放送された。

「江原さんとは、彼がお引っ越しされたこともあってしばらくお目にかかっていないのですが、私のお誕生日にお花を届けてくださいました。とても嬉しかったですね」