デビューしてすぐに『LOVEマシーン』のセンターに
後藤さんの加入後、初のシングルである『LOVEマシーン』のジャケット写真では、立ち位置がセンターとなり、周囲からの期待の高さをうかがわせた。
「撮影するときに、立ち位置に自分の名前が書かれていて、“あなたはそこに立ってください”って言われたんです。だからセンターを意識したわけではなく、ただ“自分の位置はここなんだな”みたいな感じでとらえていましたね」
モーニング娘。のメンバーとして活動していた当初は、『ハロー! モーニング。』(’00年~’07年・テレ東系)内で、クールな雰囲気の後藤さんを笑わせようとするコーナーも誕生した。そこには、突然、時の人となってしまった苦悩があった。
「それまで写真を撮られるのが好きじゃなかったんです。普段は端っこの方が良いなっていう感覚でした。だから“カメラ目線でなんで笑わなきゃいけないの”と思ったり、写真に撮られるのがプレッシャーでした。
やっぱり自分がデビューしたときに、一番衝撃だったのは『LOVEマシーン』の巨大広告ですね。当時、事務所が表参道にあったんです。表参道の交差点にじゃーんって、でっかい『LOVEマシーン』の広告が3つ飾られていました。地下鉄の駅から上がってきて、その広告を初めて見たとき、“うわっ、なんだこれ。私がこんな場所に飾られている”って不思議な気持ちでしたね」
それまで普通の中学生だった後藤さんの人生が、オーディションに合格後に一変した。
「テレビを見た方が、事務所の近くまで来たりしたんですよ。オーディションに合格したばかりなのに、早々とサインを求められて。サインなんてまだなかったから“どうしよう”って困っていたら、“フルネームの漢字で良いから書いて”って言われました(笑)。デビュー当初はそういうことの連続で、自分が急に有名になったのが不思議な感覚でした」