現場の監督から学び、さらに磨かれていった「プロ意識」と「責任感」
後藤さんのソロコンサートは、セクシーな衣装とダンサブルな楽曲でグループ時代とは一線を画した。
「ソロになってからは、本当にめちゃくちゃ踊りましたね。ファーストソロライブ(『後藤真希ファーストコンサートツアー 2003春~ゴー!マッキングGOLD~』)は、いろいろな地方までツアーに出たんです。ライブの監督さんのおかげで、すごく学びが多かった。ファーストソロライブがきっかけで、グループにいた時代とライブに対する気持ちがすごく変わりました」
20曲以上を歌い踊るソロコンサート。より一層、ライブの楽しさに没頭したという。周りから言われたことをやるだけだったそれまでから、自分の意見を言えるように変化していった。
「ライブをいっぱいやるようになって、どんどん自分自身も変わっていきましたね。それまではつんく♂さんが、コンサートの内容や衣装もずっと決めてくださっていました。自分でプロデュースをやり始めたG-Emotion(『後藤真希 LIVE TOUR 2006 G-Emotion』)ツアーから、自分とスタッフだけでライブを作っていくようになって、ライブへの意識と責任感が上がっていきました」
具体的に、どのような変化があったのか聞いてみた。
「ソロになってからは、ライブ中の視線の送り方や、どうやって自分のライブの展開を作っていくかを考えるようになりました。例えば“今回はルパン3世の峰不二子ちゃんみたいなイメージで行こう”という設定だと、自分がそういう風になれるように合わせていく。自分で自分をプロデュースしていかないといけないと、現場の監督から学びました」
インタビューをしていて何度も感じたのは、後藤さんのプロ意識の高さだ。
「最初のころは、イヤモニ(インイヤーモニター。コンサートなどで演奏の音だけを直接聞くことができる)がなかったので、ころがし(ステージ上に置くタイプのモニタースピーカー)から出てくる音を聞いて歌っていました。ころがしをうまく使ったパフォーマンスとか、監督からのアドバイスを参考にしていろいろとやってみたりしたんです。ソロになって、そういう挑戦ができるのが楽しかったです」