FUNKY MONKEY BABYSの転機は『Mステ』への出演

「弟の結婚を機に、“自分のいまの生き方は後ろめたいんだ”“人に誇れるものじゃないんだ”って、真実が顔を出したんですよ。誇りを持って生きるためにはどうすればいいか、音楽で飯を食うためにはどうすればいいか、初めて本気で考えました。そして、一番仲が良く、音楽の才能もあるモン吉に“一緒にやろう”と声をかけました。それがファンモンの始まりです」

 ’04年にFUNKY MONKEY BABYSを結成し、その2年後にメジャーデビュー。芸能人をジャケット写真に使ったユニークなアイデアや、親しみやすいサウンド、真っすぐで心励まされるリリックなどが幅広い層に響き、じわじわと人気を獲得していった。

「ファンモンでの最初の“THE CHANGE”は、はじめて『ミュージックステーション』(テレ朝系・以下、Mステ)に出演できたことですね。デビューしたばかりのころ、地方のラジオ放送局にもよく行っていたんですが、栃木のFM局『RADIO BERRY』にプロモーションでお邪魔していたとき、駐車場でちょうどスタッフの携帯が鳴ったんです。
 “Mステの出演が決まった”という知らせでした。もう嬉しくて、みんな駐車場でハイタッチしたのを鮮明に覚えています。そこからは、地方へプロモーションに行ってもフリーライブで入場制限がかかったり、サイン会の列が長すぎて場所を移動する騒ぎになったり。何かブレイクスルーした感覚がありましたね」

(つづく)

ファンキー加藤 撮影/有坂政晴

ファンキー加藤
1978年12⽉18⽇ 生まれ、東京都⼋王⼦市出身。’04年1⽉ 地元⼋王⼦でFUNKY MONKEY BABYSを結成し、リーダーを務める。’06年1⽉ 『そのまんま東へ』でメジャーデビュー。’09年より『NHK紅⽩歌合戦』に4年連続出場し国民的グループになるも、’13年6⽉に解散。’14年よりソロアーティストとして活動をスタートし、同年9⽉には⽇本武道館のステージに立った。ステージ上に酸素缶が欠かせないほど、熱量が高く、距離感の近いパフォーマンスでファンを捉えている。’16年には、映画『サブイボマスク』で初主演し、俳優業にも進出。ソロデビュー10周年となる’24年7月には、初のソロベストアルバム『My BEST』をリリース。9月からは全国10カ所を巡る「ファンキー加藤 10th Anniversary LIVE TOUR Your VOICE」を開催する。