デビュー作『ションベン・ライダー』から丸40年をまわった俳優・永瀬正敏。製作国や、作品の規模に捉われずに作品を重ねてきた。一見クールに映るその内側に、熱い青の炎を燃やし続けているような永瀬さんのTHE CHANGEとはーー。【第2回/全4回】

永瀬正敏 撮影/有坂政晴

 “映画俳優”という言葉がよく似合う永瀬さん。虚構ならではのスタイリッシュな空間での存在感から、リアルな人間ドラマまで、スクリーンから、こちらの胸に侵食し続ける世界を成立させてきたが、スクリーンから離れた本人からは、手持無沙汰で照れ屋な感じが伝わって来る。

 ひと言用の動画撮影をお願いすると「レンズを見るのが苦手なんですよね。昔から見るなと教えられてきたから」と苦笑いした。それでも掲載用の写真撮影が始まると、雰囲気が一変。俳優・永瀬正敏のオーラが一気に放たれる。

 そんな永瀬さんが、映画の力を信じているのは当然だが、映画以外のエンタメのパワーについても、折に触れて感じるという。マンガやアニメの力についても、「海外に出るようになって余計に感じるようになった」そう。

「みなさんが知ってくれているものが、フロムジャパン、メイドインジャパンのマンガやアニメだったりすると、何か誇りに思います。僕自身はまったく関わっていないし、マンガの場合は、しっかりファンとして読み込んでいたりするわけでもないんだけど、それでも誇らしい気持ちになるんですよね」