一世を風靡したドラマ『3年B組金八先生』(TBS系)への出演で注目され、“たのきんトリオ”の一人として絶大な人気を誇った野村義男さん。アイドルでありながら、当時は珍しかったバンド「The Good‐Bye」を結成。その後は、ギタリストとして浜崎あゆみさんのサポートや人気音楽番組「LOVE LOVE あいしてる」(フジテレビ系)に出演するなどしてきた。ギターを愛し続ける“よっちゃん”の、THE CHANGEとは。【第2回/全5回】

野村義男 撮影/冨田望

 80年代初期、田原俊彦さんや近藤真彦さんとともに“たのきんトリオ”の一員としてセンセーションを巻き起こした野村義男さん。田原さん、近藤さんがソロのアイドルとして華々しくスターダムを駆け上がるなか、野村さんはバンドスタイルでのデビューにこだわった。その意外なわけとは。

「当時の男性アイドルは、1人でマイクスタンドの前に立って、歌ったり踊ったりするのが主流でしたよね。引っ込み思案だった僕が、それを続けるのは到底無理だと思いました。The Good‐Byeでデビューしたかったのは、バンドなら道連れができるし、踊らずにすむと思ったからです。

 結成してよかったなと思うことは、いろいろとあります。とくに、自分たちで音楽を作ることが許されたのは、いま思うと当時のアイドルでは画期的だったと思います。それを許可してくれたレコード会社や事務所の理解に感謝していますし、これも、僕にとって大切なTHE CHANGEでした。