「真心ブラザーズ」が一貫して大事にしてきたものと、ふたりの“CHANGE”

YO‐KING 「ずっと真心ブラザーズって、ユーモアを大事にしてきたし、そこは変わってません。だって、真面目なメッセージを真面目にやっても面白くないし、ポップミュージックってエンタメですから。みんなに聴いてもらう入り口としてのユーモアが必要だし、おもしろさ、楽しさ、気持ち良さがあったうえでのメッセージだと思っています。メッセージとユーモアとどっちが大事かと言われたら、どっちかといえばユーモアを取りますね」

桜井秀俊 「笑いだけでも、なんか感動するときってあるもんね」

YO‐KING 「メッセージは勝手に出ちゃうぐらいでちょうど良くて。心してやるものじゃないのかもしれないね」

桜井秀俊 「その辺の感覚は、2人とも近いですね。僕の個人的な“THE CHANGE”は、最近はご無沙汰してるんですけど、サーフィンです。30歳ぐらいのときに始めたんです。台風が近づいているある日、江の島当たりの国道134号線を車で走っていたら、たくさんのサーファーが波を待って海に集まってたんです。たくさんいるのに、全員が一人遊びなんですよね(笑)。
 なんか、そのクレイジーな感じに驚いて、興味を持ったんです。東京スカパラダイスオーケストラの北原雅彦さんがサーフィンをやっていたので、ライブの打ち上げか何かのときに“サーフィンやってみたいんですけど”と相談したら、面倒見のいい方だから付き合ってくださいました」

YO‐KING 「その当時、ライブイベントなどでスカパラの皆さんとご一緒することが多かったんですよ」

桜井秀俊 「やってみたら、月並みですが人生観が変わったというか。サーフィンって、やみくもに波に突っ込んでいっても絶対うまく乗れません。ふさわしいタイミングで、ふさわしいものに乗って初めて成立するんです。でかい波が向かってきたときは、体当たりせずにやり過ごす。太刀打ちできないと分かったら、命がけでスルーするんです。
 音楽をやる上でも、無理やり力づくでやってみても良いことがなかったとか思ったし、自分の力が最大限に発揮されるように、音楽も人生の中でもうまく、上手に(波に)乗る。もちろん、ダメなときはダメだし、本当にいいなと思うものが来たときにキャッチするには、冷静さも必要です。と同時に、心開いてないと無理だし……みたいなこと、たくさん教えてもらいました」

真心ブラザーズ
​1989 年、 大学在学中、音楽サークルの先輩であるYO‐KING(1967年7月14日生まれ、東京都出身)と後輩の桜井秀俊(1968年6月6日生まれ、広島県生まれ神奈川県育ち)で結成。バラエティ番組『パラダイスGOGO!!』内の“勝ち抜きフォーク合戦”(1989年・フジテレビ系) で10週連続を勝ち抜き、同年9 月にシングル『うみ』でデビュー。’90年の『どか~ん』がヒットとなり、人気アーティストの仲間入りを果たす。同年発売の『サマーヌード』は当時にヒットしただけでなく、’13年に放送された山下智久主演のドラマ『SUMMER NUDE』(フジテレビ系)では本楽曲をモチーフとして制作されるなど、夏の定番人気曲となっている。コンスタントに作品を発表し、ライブツアーを重ねている。’24年11月4日の神奈川県「SUPERNOVA KAWASAKI」を皮切りに、新アルバムを携えた全国ライブ・ツアー『SQUEEZE and RELEASE』を開催する。

◆リリース情報
​19th ALBUM 『SQUEEZE and RELEASE』

【デビュー35周年記念盤】
2024年9月21日(土)発売
コロムビアミュージックショップ及びライブ会場限定販売 1000セット限定
9000円(税別)
CD、ブロッカー・フィギュアトイ、Tシャツセット ※オリジナルビニールケース収納

【通常盤】
通常盤は2024年10月9日(水)発売
3000円(税別)