「みんな、高打率を求めすぎている」真心ブラザーズが考える“プロ意識”とは
YO‐KING 「もともと俺は曲作りで苦しまないんですよ。毎日曲はつくれるし、なんならいくらでもつくることができます。“曲ができなくて苦しいな、つらいな”みたいな悩みは、いままで一度もありません。悩む人っておそらく、“いいものつくるんだ!”って気持ちが強いからだと思うんです。
もちろんいい曲を作ることは大事だけど、それって数打った結果だったりする。みんな、高打率を求めすぎているなと感じます。俺は打席に立ち、多数を稼いでいくのがプロじゃないかなって思うんです。そういう意味では、無自覚ではあるけど、つくり続けることでプロを意識していたのかもしれませんね」
桜井秀俊 「僕は、“出すならば良いものを”と思う……、というか自分が納得いくものというかね。“ちょっと違うかなと思っていたまんま世に出ちゃった”というのが、一番つらいパターンなんです。そうするとダメージが大きいので、それを自分から減らしたい。
みんなそれぞれ好みが違うので、分かってもらえないのはしょうがないことだから、せめて自分くらいは、他から認められなくてもその曲の良さというか、おいしさみたいなものにこだわります。少なくとも自分では“これはうまく料理できたな”と思うものをお皿に乗せて出したいという気持ちはありますね」
YO‐KING 「こんな風に違うやり方、異なるスタイルの人がいることで、自分の姿が見えてくる部分もあったりします。それは同じバンドに限らず、音楽仲間を見ていても気づかせてもらうこともありますね」