東京での活動当初もさんまとの再会で魅力が開花し人気が上昇

 東京で活動し始めた当初も、すでにアイドルによる公開オーディション番組『ラストアイドル』(テレ朝系)への出演で歌やダンスの実力を見せてはいたが、バラエティの経験は未知数だった王林さん。『踊る!さんま御殿‼』がきっかけになって、バラエティ力も磨かれていった。番組の常連メンバーになり、自由奔放なトークで番組を盛り上げて“三大おバカ美女”というキャッチコピーをもらったり、数々の天然エピソードを残していく。アイドルの枠を越えて、バラエティタレントしても知名度を上げていった。

「さんまさんは台本なんて関係なしに、こちらが予想もしていないことも、どんどん突っ込んできます。人ってそういう不意打ちの局面で、素の人柄が出ますよね(笑)。そうやってさんまさんが私の良さを引き出してくれたから、世間のみなさんからも“王林って面白い!”と思ってもらえたんだと思います。会う度に転機をくれる人です」

 ’22年にりんご娘を卒業してからも『踊る!』や『痛快!明石家電視台』(毎日放送)などで共演。さんまさんの関西弁と、王林さんの青森弁が織りなす掛け合いは、他にない面白さだ。

「さんまさんって、パワースポットですね。私だけでなくいろいろな人にも元気をくれて、新しいチャレンジのきっかけをくれます」

 生き馬の目を抜く芸能界で、王林さんの都会に染まらない、ブレないスタイルが生まれた出会いだった。

王林 撮影/松島豊

王林 (おうりん)
1998年4 月8 日生まれ、青森県出身。青森県を中心に活動するアイドルグループ「りんご娘」のメンバーとして’13年に芸能活動を開始。’22 年にグループを卒業し、’23 年にドラマ『ラストマン-全盲の捜査官-』(TBS系)出演、俳優業をスタートさせる。以降、バラエティ番組やCM、モデルなど幅広く活躍。現在、バラエティ番組『ヒルナンデス!』(日テレ系)、『おむすびニッポン』『天才てれびくん』(NHK)、ラジオ『土曜はDON』(青森放送)にレギュラー出演中。’23年11月には「Ourin-王林-」名義でソロシンガーとしても活動を開始。近年の主な出演作に、映画『じょっぱり 看護の人 花田ミキ』(2024)、『バカ塗りの娘』(2023)、『リトル・マーメイド』(2023・声の出演)などがある。
ヘアメイク:未来
スタイリスト:白島茉奈

ミュージカル『プロデューサーズ』
脚本:メル・ブルックス/トーマス・ミーハン
音楽/歌詞:メル・ブルックス
オリジナル演出/振付:スーザン・ストローマン
日本版演出/振付:ジェームス・グレイ
翻訳:徐 賀世子
訳詞:森 雪之丞
出演:濱田崇裕、神山智洋
王林、新納慎也、神里優希、岸 祐二、島田歌穂/友近(Wキャスト) ほか
製作:東宝/東京グローブ座
公演期間:2024年11月8日(金)~12月6日(金) 
会場:東京・東急シアターオーブ(渋谷ヒカリエ11階)