15歳で俳優デビューを果たした間宮祥太朗。以降、コメディからシリアスまで幅広く役をこなし、2018年にNHK連続テレビ小説『半分、青い。』で永野芽郁演じるヒロインの夫役で朝ドラ初出演、2020年には『麒麟がくる』で大河ドラマ初出演を果たした。2020年以降は出演したドラマの多くで主役を演じるなど、いま実力派若手俳優の一人を担っているのは誰もが認めるところ。そんな間宮さんにとってのCHANGEを訊いてみた。【第1回/全3回】
映画『変な家』での動画クリエイター、映画『破戒』での自身の出身について悩みを抱く青年教師、ドラマ『真夏のシンデレラ』での大手建設会社の御曹司であるエリートサラリーマン……静の中に秘めた存在感で圧倒するオーラを見せる間宮さん。彼の少年時代は映画に染まっていた。
「いま俳優の仕事をさせてもらっているのは、やっぱり幼い頃から映画が好きだったことが一番大きいですね。映画に対して、強い憧れとか、そういうものが無かったら、この世界に飛び込もうという意志を持っていたかわからないので」
映画少年だった間宮さんが、両親に連れて行ってもらった映画館で観た作品の中で印象に残っているのは、映画「バーティカル・リミット」(2000年公開)だった。世界第2位の高峰K2のクレパスに閉じ込められた妹を救出するために、兄をリーダーとした救出チームが救出に必要なニトログリセリンを携えバーティカル・リミット(限界高度)の世界に挑む……という山岳アクションものだ。
「細かいシーンというより、真っ白な雪の世界とその対比で真っ赤な鮮血の映像が鮮明に残っていて……。元々、小さい頃から自然が好きで、祖父に色んな所に連れて行ってもらったので、そんな自然の美しさや偉大さと同居する怖さのようなものに対して思いがあったんです」