洋画、邦画関係なく色々な作品を観るようになった

 子供の頃に観ていたのは、ほとんどが洋画だった。それはご両親が洋画好きだということも大きかった。

「当時通っていた学習塾の一階がレンタルビデオ店だったんです。その帰りに立ち寄った時に、手に取った作品が『手紙』でした。何でだったか、理由は覚えていないんですけど」

 『手紙』は東野圭吾原作の同名小説の映画化作品。強盗殺人犯として服役する兄と、犯罪者の家族として偏見を持たれる弟の絆を綴ったヒューマンドラマ。兄・剛志を玉山鉄二、弟・直貴を山田孝之がそれぞれ扮した。

「それまで洋画を観て思った、エディ・マーフィが面白いとかジャッキー・チェンのアクションがすごいとか、そういうものとは別で、言語が日本語というのもあるんですけど、俳優の演技ってすごいんだって初めて思ったのが『手紙』での玉山さんのお芝居だったんです。役者が演じていて、その技術だったり、そのお芝居に乗っかる心を初めて感じました。それからは洋画、邦画関係なく色々な作品を観るようになりましたね」

 そして最新作『劇場版ACMA:GAME アクマゲーム 最後の鍵』では今春放映されたドラマに引き続き主人公・織田照朝を演じる。照朝は99本集めるとこの世のすべてを手にすることが出来る”悪魔の鍵“を亡き父から譲り受けるが、”悪魔の鍵“は人間の欲望を掻き立て争いを生むことしかないということに気付いた。そして照朝は全ての鍵を破壊することを決心し数々のアクマゲームに挑む──という究極の頭脳&心理戦を描いた作品だ。

「準備段階の台本をいただいたのがドラマの8話か9話あたりを撮っているころだったので、正直、頭も完全には切り替わっていない状況で本を読ませていただきました。悪魔が出てきたり、ゲームがあったり……というスケール感があるドラマなので、スクリーン規模でやるということは、ドラマ以上のことをやるんだなと思いました。台本を読みながら『こういう画を監督は撮りたいんだな』と自然に浮かんできましたね」

(つづく)

間宮祥太朗(まみや・しょうたろう)
​1993年6月11日、神奈川県生まれ。O型。2008年、ドラマ『スクラップ・ティーチャー~教師再生~』で俳優デビュー。17年、『全員死刑』で映画初主演を果たす。18年に放映されたNHK連続テレビ小説『半分、青い。』で注目を集める。20年にはNHK大河ドラマ『麒麟がくる』に出演し、22年に主演ドラマ『ナンバMG5』で「第47回エランドール賞新人賞」を受賞。主な出演作に『ファイトソング』、『真夏のシンデレラ』などのドラマや『破戒』、『ある閉ざされた雪の山荘で』、『変な家』などの映画がある。

●作品情報
『劇場版ACMA:GAME アクマゲーム 最後の鍵』
原作・メーブ/作画・恵広史
監督:佐藤東弥
出演:間宮祥太朗、田中樹、古川琴音、竜星涼、嵐莉菜、金子ノブアキ、志田未来、小澤征悦
配給:東宝
公式HP: https://acmagame-movie.jp/
🄫2024 劇場版「ACMA:GAME」製作委員会
🄫メーブ・恵広史/講談社