渋い表情で決めると迫力満点の強面なのに、ニコッと笑うと誰もが「エンケンさん!」と声をかけたくなる俳優、遠藤憲一。多面的な魅力を縦横無尽に使い分ける彼が現在取り組んでいるのは、心と身体が“全国民”と入れ替わってしまう、総理大臣・武藤泰山役だ。9年前の2015年に放送されて大人気となった『民王』(テレビ朝日系)の続編『民王R』に挑んでいる、遠藤憲一のTHE CHANGEとは──。【第3回/全4回】
2015年放送の『民王』は、菅田将暉が演じた息子・翔との入れ替わりだったが、現在放送中の『民王R Inspired by 池井戸潤』(テレビ朝日系 毎週火曜よる9時)では、毎話入れ替わりの対象が変わる。初回は武藤泰山総理の公設第一秘書・冴島優佳で、演じているのはミュージシャン、タレントとしても大活躍中の、あの。
「あのちゃんは、しゃべり方が独特だから、不思議でとっつきにくい印象があるかもしれないけど、オレは話しやすいですね。ロケが多かったので、合間に音楽の話しを聞かせてもらったりして、すごくいい子ですよ。声質がおもしろいだけで」
放送に先駆けて行われた製作発表会見で、あのから「多分(頭の中は)一緒だと思います。エンケンさんは僕みたい」と言われて、納得する部分があったというが、内股で“冴島(あの)口調”の泰山は、最高におもしろかったし、心が泰山になってしまった冴島を演じるあのの演技力に、誰もが驚いたことだろう。
「いやぁ、あのちゃんは、すごいですよ。旬の人だからという次元を遙かに超えている。この作品を機に俳優として評価されて、今後はオファーがたくさんくるんじゃないかな」