福島県いわき市出身の小松みゆき。1990年に「小松美幸」としてグラビアデビュー、翌年にはヌードも披露し、グラビアモデルとしてトップの人気を誇った。10月11日に公開された映画『ル・シャルダンへようこそ』では、コロナ禍のクラブを舞台に、気高く力強く生きるママを演じたが、私生活でも“母”として充実一途。小松みゆきのTHE CHANGE、激動の半生を激白です!【第1回/全2回】
ーー最新出演作『ル・ジャルダンへようこそ』は2020年のコロナ禍を背景に、実在する銀座の高級クラブ“ル・ジャルダン”でたくましく働く女性たちを描いた物語です。
「私が演じたのは、このお店の明美ママなんですが、オファーをいただいたときは、夜のお店なんて、連れられてスナックに行ったことがあるくらいだった私に、ママの佇まいや貫禄、度量の大きさとかは出せないんじゃないか……と思って、実は、お引き受けするのを悩んだんです」
ーー最終的に出演される決め手となったのは?
「そんな不安な気持ちをプロデューサーさんにお話ししたら、実際にお店に連れて行ってくれて。そうしたら、緊張している私を、ホステスさんたちは威圧感なく包んでくれたんです」
ーー銀座の高級クラブといったら敷居が高そうですが、すごく居心地がよかったと。
「はい、そうなんです。相手を優しく思いやって楽しく会話する、聞き役となって話題も振る……日常で誰もが、人間関係の中でやっている思いやりのスペシャリストたちがいる場所なんだと思ったときに、やっとイメージができてお引き受けしました。ただ、若い子が多いのでちょっと場違いかな……と尻込みする気持ちはありましたけど(笑)」
ーーそんなことないです!モデルとなった明美ママにはお会いになったんですか。
「はい。ものすごくソフトで、柔道の“柔”と一緒で、柔らかさの中に芯の強さがある……とでもいうんでしょうか。挨拶の仕方などの振舞いを、真似させてもらいました」
ーー明美ママからのアドバイスはありましたか?
「そういうのはまったくなかったですね。逆に、お着物を貸していただいたんです。すごく高級感があって……。着物そのものはこれまでも時代劇のお芝居などで着慣れてはいたんですが、着こなしが全然違うんです」