秋吉久美子さんは地元福島の高校の先輩なんです
ーー縁遠い世界で、知りませんでした! 今回は老舗の女将役で秋吉久美子さんも出演されていますね。
「そうなんです! 実は秋吉さんは地元福島の高校の先輩なんですよ」
ーーそれはまた奇遇です。
「同じ時期に通ったことはないのですが、在学時から、どこか大人びていて落ち着いた雰囲気を持った女の子だったというのが、代々、伝説として伝わっていたんです」
ーーそれはすごい!
「私にとっても憧れの人だったんですけど、今までご一緒させていただく機会がなかったんです。だから、今回はとても光栄で。でも、挨拶しているときも、撮影中も、緊張していて頭が真っ白でした(笑)」
ーーそんな小松さんにとっても記念になった本作の見どころは、どこでしょう。
「コロナ禍のときって飲食店が大打撃を受けたわけじゃないですか。そんな状況をママさんと女の子たちがいかにして乗り越えたか……本当にギリギリのところで踏ん張ってきたんだなと思いながら、私も演じました。自分の生活だけでなく、かかわるすべての人の生活を守る覚悟と意志ですよね。そこはぜひとも観てもらいたいですね」
ーー今や堂々としたママも演じる小松さんですが、そもそもデビューの経緯は?
「中学生の頃に映画『ハイティーン・ブギ』を観て「マッチ(近藤真彦)いいなぁ~」って思って、雑誌に出ていたオーディションにいろいろと応募していたんです。でも、親は反対していたし、中学生だったから、東京でやる二次選考に進んでも、そんなお金がなくて諦めていたんです。
でも、秋吉さんの話も聞いていたので「ああ、こんな田舎からでも、華やかな世界に出られるんだ」と思い続けて、大学は絶対、東京に行こうって決心していたんです。で、無事に上京して劇団四季などのオーディションに応募しようと思っていた矢先に、スカウトされたんです。そこでも、親には内緒でしたね」
(つづく)
小松みゆき(こまつ・みゆき)
1971年6月5日、福島県生まれ。B型。T156-B84W60H86。1990年に「小松美幸」としてグラビアデビュー。翌年にはヌードも披露し、グラビアモデルとしてトップの人気を得る。92年に公開された映画『福本耕平、かく走りき』での準主役を皮切りに、以降、本格的に俳優として活動している。主な出演作に『デスノート』『いつもより素敵な夜に』『大奥』などの映画やNHK大河『元禄繚乱』『大奥』『闇の歯車』などのドラマがある。