「芸は身を助ける」と言いますが、ぼくの人生は、まさにそうです

 さんまさんのモノマネをするようになったのは、実はわりと古いんです。Mr.マリックさんが人気だった頃、マリックさんのパロディの、“Mr.ガーリック”というネタをやっていたんです。当時のマリックさんは、『おそ松くん』のイヤミの髪型にソックリだったので、出っ歯をつけて「シェー!」というギャクを入れようかと。

 ふと、出っ歯をつけた自分を鏡で見ると、さんまさんに似ていることに気づきました。そこで、さんまさんのラジオを聞きまくって、話し方、声のトーンなどを徹底的に練習しました。そうしてできたモノマネが、ものまね番組で話題になり、さんまさんの再現ドラマにも多数出演。お茶の間に知ってもらえることになります。

「芸は身を助ける」と言いますが、ぼくの人生は、まさにそうです。そんなぼくの最新芸がカラオケです。歌が得意だったので、採点カラオケでも100点が取れるだろうと思って挑戦してみると、意外に難しい。そこで研究の日々が始まり、昼から夜まで、1日8時間以上をカラオケで過ごしたこともありました。そのかいあって、堺正章さんの『さらば恋人』で100点を達成。それをブログで発表したところ、『カラオケ100点出した猛者のみ集まる音楽祭』(TBS系)に呼んでもらい、そこでも、郷ひろみさんの『言えないよ』で100点を達成しました。そして、『鬼レンチャン』へと続きます。

 今後は、最新のAIを使った採点カラオケの研究をしようと思っています。もちろん、カラオケ以外の芸にも、どんどん挑戦していくつもりです。それと、来年に還暦を迎えるので、そろそろぼくの芸を誰かに継承したいと思っています。手品やバルーンアート、モノマネ、カラオケと何人かに分けてもいいので、継承してくれた人たちを、ぼくがプロデュースして、ひとつのイベントができたらおもしろいですね。

ほい・けんた 
1965年7月7日、東京都生まれ。本名・塩田謙一 。お笑い芸人、マジシャン、大道芸人など幅広く活躍。2009年頃より、モノマネ芸人としてブレイク。近年は、歌うま芸人としても認知度を高め、「カラダぐぅ」「くるっくぅ」などのフレーズが次々とSNSでバズる。バルーンアートに関する著作を多数手がける。

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