“花の82年組”アイドルにして、現在は介護職でも活躍する北原佐和子。雑誌『mcシスター』(婦人画報社)読者モデルとして掲載された写真をきっかけにスカウトされデビュー。俳優へ転身後は、昼ドラ、2時間サスペンスなど数多くの作品に出演し人気を博す。貴重なデビューの経緯、アイドル時代、さらに年齢・性別を超えて愛される、その人柄の秘密に迫った!【第2回/全2回】

北原佐和子

ーービートたけしさんが中学校の先生を演じたドラマ『ビートたけしの学問ノススメ』(TBS系)の学級委員役として、出演していたのが印象的でした。

「たけしさんは当時、歌番組の司会もされていて、ドラマの前から、ご一緒させてもらう機会が多かったですね。たけしさんって眠らないんです。それに、お忙しかったから、たけしさんの体力が続く限り、撮れるだけ撮ろうと。朝まで延々と撮影が続くんです。大変でした」

ーーレコードデビュー3年目ぐらいのときに、大きな転機を迎えたとか。

「レコード会社との契約が切れて、“明日からはマネージャーは付きません。新幹線もグリーン車じゃなくなります”みたいなことを言われました。21歳の3月のことでしたね」

ーーショックは大きかったのでは?

「芸能界のことは何も分からず、事務所がお膳立てしてくれたことを“そういうものなのかな”ぐらいに考えていたので、突然のことにびっくりしちゃって」

ーーそりゃ、そうですね。

「ほっぽり出された感じがして怖かったです。世間知らずだったんですかね。それからは、初めて行く地方の仕事も、自分で切符を買って一人で行って。でも、いい経験になりましたね」

ーー人生、山あり谷ありですね。とはいえ、その後、女優として順調にキャリアを積み、27歳のとき、写真集『27ans d´e collage』(ワニブックス)でヌードになりました。

「アイドル時代から水着の撮影はやっていたんですが、年齢に反比例して水着がどんどん小さくなって、布がほとんどないのを着せられたりしたんです。そういうことに私の中で、すごく抵抗があったんです。本格的に女優の仕事をやっていくなら、そういう気持ちに区切りをつけようと思ってやりました。アイディア出しから参加して、信頼するスタッフたちと作り上げました」

ーー実際にやってみて、いかがでしたか。

「撮り終えて、自分が変わったかどうかは分かりませんが、やり切ったというか、一皮むけた感じはありましたね」