子役時代を経て、ドラマ『3年B組金八先生』(シリーズ4~)で金八先生の長女・乙女役で注目を集めた俳優・星野真里さん。子役から多くの人々を魅了してきた星野さんも、今では結婚して俳優の仕事と並行して、妻として、母として尽くす日々を送っている。そんな星野さんだが、先日自身の長女が指定難病「先天性ミオパチー」に罹っていることを公表した。星野さんのこれまで、そしてこれからのCHANGEを聞いた。【第2回/全5回】

星野真里 撮影/笹原清明 ヘアメイク/佐々木篤 スタイリスト/ヨシノ 

 20代前半までは、自身の演技に自信が持てなかったという星野さん。そんな気持ちが変わるきっかけとなったのは、初めて主演を務めた映画『さよならみどりちゃん』(2005年公開)だった。ダイニングバーでアルバイトをしているOL・ゆうこの恋愛模様を描いた物語だ。

「この映画ではフランスで開かれた『ナント三大陸映画祭』主演女優賞をいただいたんです。私が選ばれたということは、逆に言えば選ばれなかった方や作品があるということですから、そう考えた時に責任というものを感じました。それまでは“私は俳優です”と言うことに対して、少しだけそれで良いのかな……みたいに思うところがあったんですけど、そういう考え方というか気持ちが先ずいけないんだって思えたんです。この映画で、“もう、俳優なんだ”って腹を括らなきゃいけないと背中を押してもらったんですね。やっぱり、この作品に出会うまでは、私の中では好きなことをやらせてもらえている……って感覚でいたんだと思うんです」

──つまりは覚悟が無かった?

「そう。覚悟がたぶん足りなかったんだと思います。仕事とプライベートの線引きも判っていなかったですし。自分の中でもグチャグチャしていた状態がちょっと続いてしまったのかな……って」