立候補している人だけが感じる“1票の重さ”というのがある
選挙ウォッチャーで芸人の山本期日前さんが「“芦屋はこのままでは普通の街になってしまう”という演説がウケているのが信じられない」と言っていましたが、その言葉に共感する土地柄と彼の個性がマッチして、大きなムーブメントを起こしたんだと思います。勝てても接戦だという私の予想は外れ、不明を恥じるばかりです(笑)。
弊社は零細企業なので、依頼がたくさん来ても、すべてを引き受けることはできません。候補者の方との相性も含めて依頼を受けるかは決めています。惚れ込んで引き受ける仕事なので、負けたときは本当に悔しいです。ここでは書けないことを、有権者に対して思うこともありましたしね。過去形にしておいてください(笑)。
でも、長くやっていて良かったなと思うのは、負けた人がそこで終わらず、4年後に出馬して当選する瞬間に立ち会ったとき。選挙は本人だけじゃなく、ご家族にも負担がかかってしまうものです。選挙は勝ち負けがすべてだと思われることが多いですが、勝ち方、負け方というのも、その後に大きく影響する。仮に勝ったとしても、僅差の勝利だと、その後の政治活動にも影響が出て、実行できることに限りが生まれてしまいます。逆に、これだけ多くの人が支持してくれたのだから、次こそ頑張ろうと燃える根拠になる敗戦もあります。
月並みな言葉ですが、立候補している人だけが感じる“1票の重さ”というのがあるんです。有権者は重く考えなくていいですが、選挙権は義務ではなく、国民に与えられた権利です。どうせなら、行使をしたほうがいいのではないでしょうか。