2012年には『ドクターX』シーズン1が始まった

――「もっと何かないか」と言われるということは、自分にもっと何かを求めてくれているとも受け取れるので、自分が成長できるきっかけになりますよね。

「そうですね。私も“もっとできると思って求めてもらえているんだ”と思えたので、それに対して力を出し切れない自分に、すごく不甲斐なさを感じました。やっぱり人は人との出会いで変わりますから、私も恩人と呼べる方に出会えたことは、本当に運がよかったなと思います」

――ご自身の中で意識や心構えや意識が変わった後、さらに変化を実感されたことはありましたか?

「その年から『ドクターX』のシーズンが続いたのですが、撮影が始まる前にプロデューサーの内山さんから“どういった役柄を演じたいですか?”と聞かれたことがあったんです。その時に私から“プロとして仕事はすごく真面目にやるけど、ほかの対応はぶっきらぼうで、どちらかというとあまり人と調和しない役柄はいかがでしょうか?“とお伝えしました。それを汲んで博美という役に投影していただき、中園ミホさんに脚本を書いていただけたことも、変化を感じた出来事でした。