美しい見た目から繰り出される振り切った怪演に、「松本劇場」という言葉を生んだドラマ『やんごとなき一族』(フジテレビ系)から2年。松本若菜の2024年は、芸歴18年目にして『西園寺さんは家事をしない』(TBS系)『わたしの宝物』(フジテレビ系)と、ゴールデンプライムタイムの連続ドラマ主演を連続で務めた、重要な年になった。飛躍を続ける松本さん。そのTHE CHANGEを改めて聞いた。【第2回/全4回】

松本若菜 撮影/有坂政晴

 普段、生活している私たちのカラダの中では、細胞たちが休まず頑張って働いている。そうした細胞たちの奮闘を、目に見える形で伝えてくれる映画『はたらく細胞』に出演の松本さん。同作では、休むことなく働く赤血球(永野芽郁)や白血球(佐藤健)たちだけでなく、彼らの母体である、私たち人間側の物語も語られていく。

「例えば花粉症もそうですし、風邪の菌なども、実際に異物が入ってきたとき、カラダがどういう風になっているのかというのが、作品を見て、よくわかりました。こういうときに、この細胞たちが頑張ってくれているんだとか。
 熱が上がるのは、悪い菌と戦っているからだとなんとなくは分かっているけれど、こうして細胞たちが必死になって戦っているんだと思うと、本当に愛おしくなってきて、健康により気を付けようと思います」

──本当に愛おしくなりますね。

「1時間50分でここまでカラダのことを描ける。もちろん人間パート、ドラマパートとあるけれど、こんなに学べる映画はないと感じました。めいっ子や友達にも見てほしいと思いますし、ポップな見た目に仕上がってはいるけれど、親世代や、いろいろな人たちに知ってもらいたいと思う作品だと感じます。私の両親にもぜひ見てほしいと思っています」

──阿部サダヲさん演じる、不規則で不摂生な日々を過ごす父・茂と、芦田愛菜さん演じる高校生の娘・日胡の対比で、細胞たちの奮闘がより分かりやすく伝わります。自分のカラダに取り入れる食べ物への意識も高まりますね。

「食べるものって、一番ダイレクトに自分のカラダに影響を与えますからね。茂さんが、途中で暴飲暴食しているときのカラダの中の様子が、ボロボロになった街並みで……。あんな風になっているのかと思うと、細胞たちを痛めつけないよう“気をつけなきゃ”と思いますよね」