マクロファージさんの役作りにギャル用のつけまつげを用いて試行錯誤

──マクロファージさんについて伺う前に、ほかのキャラクターについてもひと言だけ。武内監督の作品らしく、個性的なキャラクターがたくさん登場します。特に気になったキャラクターを挙げるなら?

「キラーT細胞(山本耕史)かな。“自分の中にもいるんだ! かっこいい!”と、応援したくなりました。毎日の自分の生活が、カラダの中の細胞たちに影響しているんだと思うと、カラダにいいとされることはやっていきたいなと感じましたね」

──ありがとうございます。さて、ふわふわの白の衣装に身をつつみ、柔らかな笑顔で子どもたちに囲まれているマクロファージさんですが、それだけではない一面も持ち併せています。あらためて、どんなところにこだわりましたか?

「まず見た目。とにかくみんなでめちゃくちゃ真剣に悩みました。衣装ひとつにしても、それこそミリ単位で調整していった感じです。それから原作を見てもお分かりになるように、マクロファージさんって、あの……、とてもグラマラスなんです。本当に、もう何枚パットを入れたことかと(苦笑)。それからメイク。つけまつげも3枚以上つけました」

──そうなんですか!

「しかも1個でも力のある、ギャル用のつけまつげをつけながらも、マクロファージさんらしくちゃんとタレ目に見えるようにと。スタッフさんたちと研究しながら作っていきました。演技の面では殺陣(たて)ですね」

──本作の映画後半は、いわばアクション大作です。松本さんも免疫細胞たる側面を見せてくれます。

「衣装が衣装なので、足さばきなんかも難しくて。それを踏まえたうえで、アクションチームが“こうやると衣装がふわっとなるから、余計にかっこいいよ”とか、一緒に作ってくださいました。武内監督も今回は“かっこいいマクロファージさんにしたい”とおっしゃっていました。だから、今回は、特別アクションシーンというわけではないんですけど、実写版ならではのマクロファージさんの一面も感じていただけるかなと思います」

 決して登場シーンが多くなくとも、柔らかかつ、かっこいいマクロファージさんとして、きっちりと印象を残してくれる。

松本若菜 撮影/有坂政晴

まつもと・わかな
1984年、2月25日生まれ。鳥取県出身。’07年に佐藤健主演の『仮面ライダー電王』(テレ朝系)で女優デビュー。’17年に石川慶監督の映画『愚行録』で第39回ヨコハマ映画祭助演女優賞を受賞するなど、高い評価を受ける。’22年の連続ドラマ『やんごとなき一族』(フジテレビ系)では、「松本劇場」なる言葉まで生んだ怪演が大きな注目と支持を集めた。’24年は『西園寺さんは家事をしない』(TBS系)でゴールデンプライムタイムの連続ドラマに初主演し、さらに『わたしの宝物』(フジテレビ系)と2期連続の主演を務めた。ほか出演作にドラマ『君が心をくれたから』(フジテレビ系)、『復讐の未亡人』(テレ東)、映画『コーヒーが冷めないうちに』(2018)など。最新映画『はたらく細胞』が公開。2025年新春も『室町無頼』が控える。

●作品情報
映画『はたらく細胞』
12月13日(金)全国ロードショー
https://wwws.warnerbros.co.jp/saibou-movie/
原作:清水茜「はたらく細胞」(講談社「月刊少年シリウス」所載)、原田重光・初嘉屋一生・清水茜『はたらく細胞BLACK』(講談社「モーニング」所載)
監督:武内英樹
脚本:徳永友一
主題歌:Official髭男dism「50%」(IRORI Records / PONY CANYON Inc.)
出演:永野芽郁、佐藤健、芦田愛菜、山本耕史、仲里依紗、松本若菜、染谷将太、板垣李光人、加藤諒、加藤清史郎、マイカピュ、深田恭子/片岡愛之助/新納慎也、小沢真珠、Fukase (SEKAI NO OWARI)/阿部サダヲ
配給:ワーナー・ブラザース映画
(C)清水茜/講談社 (C)原田重光・初嘉屋一生・清水茜/講談社 (C)2024 映画「はたらく細胞」製作委員会
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